成熟したモバイルゲーム市場で生き残るための
ドリコムの強みとは

ずっとエンタメ系企業で働いてきて、前職はゲーム会社でモバイルゲームのディレクターを務めていました。それから2015年にドリコムにやって来て1年半近くが経ちます。決して平坦な道のりではありませんでしたが、人気タイトルを任せていただいたりMVPをいただいたりと、充実して働けている実感はあります。現場の裁量の大きさは、やはり大企業とは違った醍醐味じゃないでしょうか。
私がドリコムに入ったタイミングというのは、モバイルゲームの市況でいってもドリコム単体の業績でいってもそれほどいい時期ではありませんでした。それでも転職した理由は「ゲーム×IP(intellectual property:インテレクチュアル・プロパティ/知的財産)に強みを持つ企業だったから。「ゲームをつくりたい」と考えている人の多くは、おそらくオリジナルタイトルをつくれる環境に魅力を感じるんじゃないかと思います。でも私は、多くの人にプレイしてもらうためには、市場的な観点からIPでのゲームづくりが今後ますます重要になると感じていました。というのはゲームアプリ市場が成熟しつつある中、これからは面白いだけではない何か一つ強みを持っていることが生き残りのカギになると考えていたからです。例えばIPをうまく活かせるとか、コンソール並の3Dのリッチなゲームに長じているとか。
また、この市場の動き方についてはアーケードゲームの歴史と同じものを感じています。業界の黎明期、成長期というのは、面白いオリジナルタイトルを出せばヒットするという上り調子の時代です。けれど市場が成熟すると差別化が始まる。アミューズメント施設一つとっても、面白いゲームの筐体を設置すれば売れる時代は終わり、IPを積極活用したり、よりファミリー層に特化した施設づくりをしたり、大手各社はそれぞれ特色を打ち出すことで生き残りを図っていますよね。モバイルゲーム業界も面白いゲームってだけでなく強みがないと生き残れないと思っています。そしてドリコムには、IPを活かすという差別化のための武器があると思っています。

全ステークホルダーに対して責任を負う
運用という仕事の重み

ゲームプランナーとして中途入社しましたが、1年が経った時点でディレクターに起用されました。ディレクター職に就いて実感しているのは、やはり突発的に何かが起こったときの責任の重みです。うちにとってのお客様は第一にはゲームユーザー様であり、その人たちに迷惑をかけちゃいけないのは当然なんですが、その他にもIPホルダー様をはじめ大勢のステークホルダーの皆様がいる。何かアクシデントがあればその人達すべてに影響が及んでしまうので、当然のことではありますが、突発的事象には誠実かつ迅速に対応するよう心がけています。
ただそれ以外の部分でいうと、自分自身ではプランナーをやっていたときとはそれほど変わらない意識でいます。チームを率いているといった気負いはそんなにないですね。ディレクターっていうのも一ポジションであって、ユーザー様に何を届けたいのかっていう思いは他の職種と変わらない。いいゲームアプリをつくりたい、そのために自分に何ができるのかを考えて行動する、そういう仕事の根底のところはプランナーだった頃と一緒です。

目標と現実のギャップを数字で示すことで
メンバー個々人のやるべきことが見えてくる

こういうと面白みはないかもしれませんが、「人を動かす」「そのためにどう気を配るか」みたいな意識は薄いんですよ。IPファンのお客様に面白いものを提供するという目標達成のため、淡々と頑張る。その過程としていいチームになっていく。
メンバーのみんなに対しては具体的な数字を出して語るようにしています。ただ「頑張ろう」じゃなくて「いつまでにこういう状態に到達したいから、こうしましょう」と定量的な指標があったほうがわかりやすいですよね。もちろんそれが全てじゃないですけど、感情だけではなく数字で語るっていうのを心がけています。よく会話の中で「ヤバい」とか「すごくいい!」って言っちゃいますけど、いったい何がどれくらいヤバいのか、やっぱり数字じゃないと正確には伝わらない。そのヤバさを、過去と現状を比較分析した上で「うちのアプリの今のコンディション的にはこれくらいユーザー数が最適なはず。だけど今週は、実際のところこうでした」と数字を用いて表現することによって、デザイナーさんやプログラマーさんにも共有してもらえるようにする。そういった会話に必要な目標と現実の差分は、日々データマイニングして算出しています。 「ロジックや数字じゃ人は動かない」ってよくいいますけど、うちの会社の場合は前提としてその作品が好き、原作が好き、キャラクターが好きっていう愛着をメンバーみんなが持っているから、自然と士気高くコミットメントできている。その上で定量的なものも大事にしていこうねってよく話しています。

ムダや回り道に見えたとしても
学生時代には様々なことを体験してほしい

「アプリの新規開発」と「既存アプリの運用」って仕事として決定的に違うところがあるんです。それは目の前にお客様がいるかいないか、ということ。新規だと見えないお客様を想定しての開発になりますけど、既存アプリって常に目の前にお客様がいるんです。ゲームの運用ってつまるところサービス業だと私は思っているので、そこのところを意識しようって会話はいつもチーム内でしています。KPIだってその先にお客様がいるってことを意識すると、ただの数字じゃなくて立体的に見えてるんですよ。
あと、私は美大出身なんですが、だからこそデザインやセンスの部分には口を挟まないようにと意識しています。もちろん常に関心は持っているんですけど、現場のデザイナーさんやイラストレーターさんの方を信頼し、任せるようにしています。
ゲーム業界って美大出身の方も結構いらっしゃるんですが、なんとなくですけど例えば「油絵が大好きでそれだけをやっていました」っていう人よりも、いろいろなことに足を突っ込んでた人のほうが活躍している印象がありますね。本業の美術の他に、映画にハマっていたとか世界中を旅行したとか、体験に幅のある人のほうがいろいろと引き出しも多い。ゲームってエンターテイメント産業なので、そういう振れ幅は大事なんです。私も大学の勉強と平行してずっと剣道に打ち込んでいたんですが、いま振り返ってみると良かったと思います。だからゲーム業界を目指す学生の方には、ムダに見えてもいろんなことをやってみるのがいいよって伝えたいですね。

他の社員をみる

pagetop